【一般科がきつくて精神科に転職したい人】楽に働くための押えるべき職場選びのポイント

悩める看護師
精神科って楽って聞くけど実際どうなの?
楽なところに転職したい!
 
こんなお悩みを解決します。
 
✔ 本記事の内容
・精神科の楽なポイント
・精神科に向いてる人
 
 
✔ 本記事の信頼性
・新卒で精神科救急就職
・精神科看護歴7年
・精神看護専門看護師取得
・精神看護の大学院修了
・現在、精神科訪問看護師の管理者
・カウンセラーとしても活動
 
 

精神科が楽なポイント5つ

夜勤が比較的穏やかで楽

精神科の夜勤は比較的仮眠が取りやすいです。

なぜなら、入院もなく処置もほとんどないからです。

 

病棟によっては、2交代で3人夜勤だと一人3~4時間仮眠を取ったりします。

一般科ではありえないですよね笑

 

患者さんも睡眠薬を飲んでしっかり寝てくれれば、

朝まで何事もなく静かに時間が過ぎます。

処置や入院もなく、一人仮眠が3~4時間取れるのは精神科ならではだと思います。

 

日中の入院が少なくて楽

一般科は入院を受けることが結構多いけど、

精神科は病棟を選べば全く受けないところがあり、すごく楽。

もちろん夜間入院を受けることもほとんどありません。

 

入院を1件とるだけで、医師から指示をもらったり記録を書いたり、

1日がかりですよね。

 

そんな入院がない病棟が精神科にはあるので、楽なポイントの1つだと思います。

 

身体的処置が少ないのが楽

精神科は身体的処置がほとんどありません。

あったとしても時々、病棟に1人、2人いるくらいです。

一般科の処置の量と比べれば全然少ないですよね。

 

私が精神科看護師7年の中で経験した身体的処置や看護技術はこんな感じ。

・採血
・点滴
・胃管挿入
・ストーマ管理
・血糖測定
・血培
・筋肉注射
・皮下注射
・清拭
・尿管挿入、介助
 
などなど。
 
上記の看護も毎日ではなく、時々数人の患者さんに対して必要なだけ。
 
身体的処置が少ないのは精神科の特徴だと思います。

 

>> 【新卒で精神科に就職しても大丈夫?】結論、大丈夫。現役精神科看護師が語ります!

体力的に楽

精神科は体力を使う処置も少ないですし、入院もほとんどない。

ずっとナースコールが鳴って病棟を動き回ることもありません笑

なので、一般科と違い椅子に座ってカルテで記録をすることができます。

 

精神科は体力的にかなり楽なところじゃないかと思います。

 

時間に追われないのが楽

精神科は、点滴や時間で決まった処置、というのがほとんどありません。

なので、「次の点滴は何時だから、それまでにあっちの処置して・・・」

といった、常に時間に追われて何かをする、というのがとても少ないです。

 

もちろん忙しいときもありますが、ごく稀です。

 

患者さんと「話す」ことが看護になるので、

処置で時間に追われる、ということはほとんどありません。

 

残業がないのが楽

精神科はほとんどの場合、残業がなく定時で帰れます。
なぜなら、これまで説明してきた通り「入院」「身体的処置」など、
時間に追われるようなことがほとんどないからです。
 
一般科だと残業が当たり前ですよね。
精神科はワークライフバランスを保ちやすい領域だと思います。
 
 

精神科のきついポイント〇つ

「精神科は楽」というイメージはありますが、

病棟によっては結構しんどいところもあります!

 

精神科はどこも楽と思って下調べせず転職すると、

「イメージと違った!」なんてこともあるので、

精神科でも大変な病棟やきついことをご紹介します!

 

>> 【まとめ】精神科看護師がきつい〇つの理由【身体は楽だが精神的にきつい】

 

 >> 精神科看護師のストレスの9つの原因と上手な付き合い方【正直、暴言・暴力がつらい】

 

救急・急性期病棟は忙しくてきつい

精神科救急や急性期ははっきり言って結構しんどいです。

しんどいポイントは以下。

・24時間入院を受け入れている
・転入が多い
・精神状態が激しい人が多い
 
精神科救急=24時間入院受け入れ
急性期  =日中の入院受け入れ
 
ざっくりこんなイメージです。
 
精神科に転職する際は、働く職場をきちんと選ぶのが大切です。

 

>> 【精神科救急病棟の実際】1日の動きと向いている人・向いてない人について

 

慢性期は介助度が高くきつい

精神科は生活が自立している人が多いイメージだと思いますが、

実は介助度の高い人が結構います。

 

慢性期病棟など何年も入院して高齢になっている方は、

生活自立度も下がり車いすで生活している人が多く、移乗したりといった介助が必要です。

 

そこに精神症状も加わるのでスムーズに介助できないことも多く、

精神的にもストレスがかかります。

「慢性期だから精神症状も穏やかで楽だろう」で決めつけるのは、危険です。

 

病棟によっては、介助度が高く体力的にしんどいところもあるので、

よく確認することが大切です。

 

暴言・暴力を受けるのがきつい

精神科につきものなのが「暴言・暴力」

精神科救急・急性期では精神状態が不安定な患者さんが多いので、

より受ける機会が多いかなと思います。

 

もちろん慢性期でもリスクはゼロではありません。

精神科が楽な部分はもちろんありますが、

こういったリスクがあることは転職する前には押さえておいた方が良いですね。

 

 >> 精神科看護師のストレスの9つの原因と上手な付き合い方【正直、暴言・暴力がつらい】

 

精神科で楽に働きやすい病棟選びのポイント

精神科救急は避けて亜急性期・社会復帰病棟を選ぶ

精神科救急と急性期は比較的精神状態が不安定な人が多く、

入院や転入・転棟も多いです。

精神科の中では忙しい部類の病棟に入ります。

 

さっちん
私は精神科救急に4年、
急性期に1年いました!
その体験談を見ていくよ~
 
【1日の動き】
・朝のミーティング
・隔離室の回診(時々暴れる患者さんがいるので鎮静)
・朝から夕方にかけて入院3~4件
・転院、転棟が2~3件
 
亜急性期や慢性期は入院があまりないので、
救急や急性期よりかは動きが緩やかです。
 
「入院や転棟などなくゆっくり働きたい!」という人は、
亜急性期や社会復帰病棟を狙うのがおすすめです。
 

 

女性患者さんだけの病棟を選ぶ

私は男性病棟と女性病棟、それぞれで働いたことがあります。

どちらもそれぞれ大変ですが、「暴力」という一点からみると女性病棟のほうが

働きやすかったです。

 

女性病棟でももちろん暴力はありますが、

男性から受けるのとはやはり怖さが違います。

(あくまで個人的見解ですが)

 

患者さんが暴力を起こすまでに対話できちんと関わることが大切なのですが、

現実、暴力はゼロではありません。

「暴力はいや」という方は、

男性病棟ではなく女性病棟を選ぶことも一つの選択肢だと思います。

 

男性看護師の多い病棟を選ぶ

「精神科は男性看護師が多く人間関係が良好」ってよく聞きますよね。

ぶっちゃけ男性が多い=人間関係が良好、という単純なものではないですが、

男性がいることで女性看護師だけの病棟より多様性が生まれるのは確かかなと思います。

 

私は男性看護師が多い病棟でも、女性看護師が多い病棟でも両方働いたことがありますが、

男性看護師がいることで病棟の雰囲気が何となく違う、というのはありました。

 

男性看護師が多い=人間関係が必ず良い、とは言えませんが、

良い職場環境を選ぶときの一つの指標にはなるかなと思います。

 

 

精神科看護師が良く聞かれること

さっちん
精神科看護師についてよく聞かれることを
まとめていくよ~

精神科で働くメリット・デメリットは?

✔メリット

・コミュニケーションスキルが身につく
・観察力が身につく
・話を聴くスキルが身につく
・忍耐力が身につく
 
✔デメリット
・暴力リスクがある
・自殺を目撃するリスクがある
・身体技術が身に付きづらい
 
などがあります。
精神科ではどの科に行っても通用するコミュニケーションスキルが獲得できますが、
処置が少ないため身体科技術が身につかなかったり、
暴力を受けたりするリスクも他の科より高い、というデメリットがあります。

 

>> 【まとめ】精神科看護師がきつい〇つの理由【身体は楽だが精神的にきつい】

 

>> 【徹底解説】精神科看護師の役割と仕事内容について-現役精神科看護師が教えます-

 

精神科看護師のストレスって?

主には「暴言・暴力」だと思います。

精神科の患者さんは、自分の気持ちを言葉で伝えるのが苦手な人が多い。

イライラしても言葉で表現できず、

物に当たったり暴力をふるったりすることもあります。

 

病状からくるもの、とわかっていてもやはり「暴言・暴力」はかなり辛いです。

 

その他のストレスについては、下記にまとめているのでご参考にどうぞ。

 

>> 【まとめ】精神科看護師がきつい〇つの理由【身体は楽だが精神的にきつい】

 

 >> 精神科看護師のストレスの9つの原因と上手な付き合い方【正直、暴言・暴力がつらい】

 

精神科のきついことって?

妄想の対象になったり暴言を受けたり。

「精神的にきつい」というのが精神科の特徴です。

 

そして精神的ストレスは身体が疲れた時のように寝ても回復しづらい。

だから長期間ダメージが持続してどんどんきつくなっていきます。

 

身体的には楽だけど精神的ストレスが大きいことが、精神科のきついことだと思います。

 

>> 【まとめ】精神科看護師がきつい〇つの理由【身体は楽だが精神的にきつい】

 

精神科看護師の役割って?

「コミュニケーションを用いたこころのケア」が主な役割だと思います。

他には、

・内服状況の確認
・セルフケアのサポート
・退院に向けてのサポート
・患者さんの声の代弁
・患者さんの強みを活かすサポート
などなど多岐に渡ります。
 
詳しくは下記の記事にまとめているので、ご参考にどうぞ。

>> 【徹底解説】精神科看護師の役割と仕事内容について-現役精神科看護師が教えます

 

新卒で精神科に行っても大丈夫?

結論、「大丈夫」です。

 

私自身、新卒で精神科救急に就職し今も精神科領域で働いています。

転職が難しくなる、看護技術が身につかない、いろんな不安があるかもしれませんが、

何とでもなるのでぶっちゃけ大丈夫です。

こちらの記事に詳しくまとめているのでどうぞ!

 

>> 【新卒で精神科に就職しても大丈夫?】結論、大丈夫。現役精神科看護師が語ります!

 

看護技術は身につくの?

精神科で実施する看護技術を簡単に紹介します!

・点滴
・皮下注射
・筋肉注射
・ストーマ管理
・胃管管理
・採血
・血培
・バルーン管理
・褥瘡処置
・血糖測定
・縫合介助(まれ)
 
ざっとこんな感じです。
ですが、毎日あるわけではなくたまにしかやりません。
そのため、看護技術がしっかり身につくかどうかは難しい、というのが正直なところ。
 
下記記事もご参考にどうぞ!

>> 【新卒で精神科に就職しても大丈夫?】結論、大丈夫。現役精神科看護師が語ります!

精神科のやりがいってなんですか?

病気と数年、数十年単位で付き合っている患者さんの成長や変化を近くでみれることだと思います。

精神科は治療の変化が見えにくい領域です。

なので無力感を抱くことも多いですが、ほんとに小さな変化を患者さんと一緒に喜べる領域でもあると思います。

患者さんの笑顔をみると、「やっててよかった」と思える気がします。

 

精神科ってコミュニケーションが得意じゃないと難しい?

精神科看護の基本は「コミュニケーション」です。

人と話すのが得じゃない・・・

どっちかっていうと口下手・・・

結論、問題ありません。

 

精神科で大切になるコミュニケーションは「うまく話せる」ということではありません。

どれだけ、目の前の患者さんと向き合うか、ということが重要なので、

その気持ちや姿勢があればコミュニケーション技術はあとからいくらでも身に着けられます。

 

勉強する時のおすすめの書籍などは下記にまとめているので、

精神科看護について学びたい方はどうぞ!

 

>> 【精神看護の勉強ポイント】精神科看護歴7年が教えるおすすめ書籍7選

 

最後に

いかがでしたでしょうか。

 

職場選びのポイントとしてはこちら。

・精神科救急は避ける、社会復帰病棟を選ぶ
・女性患者さんだけの病棟を選ぶ
・男性看護師が多い職場を選ぶ

 

精神科は「楽」というイメージがありますが、

精神科なりのストレスもあります。

 

一般科、精神科のメリット・デメリットを理解した上で、

精神科の方が自分にとっては楽そう!となれば、ぜひ精神科へ!

 

>> 【まとめ】精神科看護師がきつい〇つの理由【身体は楽だが精神的にきつい】

 

 

 

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