【精神科救急病棟の実際】1日の動きと向いている人、向いてない人について

悩める看護師
精神科救急ってどんなところなの?
なんか怖そうだけど、、
どんな人が向いてる?
 
さっちん
精神科救急の実際の動きと、
向いてる人・そうでない人について
見ていきたいと思います!
 
管理者の経歴
✔新卒で精神科救急4年&急性期2年
✔精神看護について大学院で学ぶ
✔精神看護専門看護師
✔口コミだけで月10件のカウンセリング実施

 

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精神科救急病棟とは

こころが疲れた人が休むところ

さっちん
簡単に言うと、
こころが疲れた人がひとまず休むところです。

 

身体の救急だと医療ドラマでもよく取り扱われている救命センターやICU。
救急車で運ばれてまず一番にいくようなところ。
命の危機がありすぐに処置が必要。

 

その精神科バージョンです。
こころが疲れすぎて混乱し他の人を傷つけたり、自分を傷つけたりしてしまうリスクが高まり、今すぐ入院し休む必要がある人達が来るところです。

24時間入院を受け入れているところ

さっちん
精神科救急病棟は24時間入院を
受け入れています。
 
私がいた精神科救急病棟は24時間入院を受け入れていました。
なので病院にもよりますが、夜間に4件くらい入院を受けることも・・・
緊急性が高い場合は警察と共に受診される方も多いところです。
 

どんな人がくるの?

さっちん
他人を傷つけるリスクが高い人
自分を傷つけるリスクが高い人
 
このような人たちが入院してこられます。
といってもイメージつかないですよね。

私が精神科救急で働く中でのびっくりエピソードをいくつかご紹介。
・10年くらいお風呂に入っておらず髪の毛が固まった人
・外で暴れて警察官にぐるぐる巻きにされてきた人
・入院中、保護室の壁に穴をあけてしまった人
 
などなど。
ほんとに、いろんな方がいらっしゃいました。
みなさん精神疾患の症状により混乱が強くとても苦しい状況にある方たちです。

 

精神科救急病棟の役割

さっちん
とにもかくにも「休息」です!
 
精神科救急病棟はまずは「休む」ところです。
何日も寝られていない人、
幻覚妄想におびえて神経を張り詰めて過ごし疲労困憊の人たちが多いので、
まずは安心して休み治療を行っていくための土台を整える必要があります。
 
 

精神科救急病棟の1日の流れ

隔離・拘束の検討

さっちん
隔離や拘束は最小限に!
できるだけ早く解除しましょう。
 
私が勤めていた精神科救急では保護室が10床以上ありました。
毎朝、医師、看護師、PSWらと隔離・拘束をしている患者がいた場合、
解除ができないかどうか話し合いをします。
隔離・拘束はしないにこしたことはありません。
どうしてもする必要がある場合は、
必要最低限で本当に隔離・拘束でしか患者さんの安全を守れないのか
という点をしっかり考えます。
 

保護室の回診

さっちん
保護室は毎日回診!
しっかり状態観察を。
 
朝の話し合いが終わった後は、医師、看護師、PSWらと順番に保護室の回診をします。
 
保護室では状態が不安定な患者さんが休まれているため、
言葉の掛け方や態度に十分配慮する必要があります。
と同時に、暴力リスクのある患者さんも時にはいるので、
「暴力をさせない」「暴力を受けない」お互いの安全を守るための配慮が大切になります。

 

入院・転入の受け入れ

さっちん
24時間、入院を受け入れます!
いつでも受け入れ態勢を。
 
精神科救急は24時間、入院・転入を受け入れます。
状態が悪化した患者さんを他の病棟から受け入れたり、
新規の入院を受け入れたり。
 
常に患者さんを受け入れるためのベッドを確保し、準備しておきます。
忙しい時だと1日6件入院を受けたりしていました。

 

精神科救急病棟の看護

休める環境の提供

何度も述べていますが、大事なので繰り返します。

まずは「休む」環境を提供することが大事です。

具体的に何をするのか。

 

・他の患者さんとの接触をさけるため保護室を利用
・しっかり休めるように適切な薬の使用
・しっかり食事がとれているか観察
・薬の副作用の観察
・患者さんの脅威にならないよう穏やかな対応を意識する
 
入院したての患者さんは、混乱が強く寝たりご飯を食べることができなかったりします。
そのため、日常生活が送れるようサポートしていきます。

薬物治療

精神科救急では混乱が強く言葉によるコミュニケーションが難しいことがあります。

その場合、薬物治療がメインになるため、
看護師はきちんと薬が飲めるようサポートし副作用が出ていないか、
症状は改善してきているか、などをしっかり観察することが大事です。

 

薬の副作用は患者さんにとって辛いものなので、
最小限に抑えるようにします。

 

この副作用での辛い体験が原因で、
「もう薬は飲まない!」となるケースも多々あるので注意が必要です。

精神科は怖くないところと知ってもらう

精神科と聞くと怖いイメージがありませんか?

ただでさえ入院することに抵抗があり緊張や不安が伴うもの。

 

「入院してよかった」と思ってもらえるように、
患者さんに脅威を与えないかかわりが大切です。

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精神科救急病棟に向いている人

看護展開が早いのが好きな人

さっちん
精神科救急はどんどん入院がきて、
どんどん後方病棟へ移動します!
 

精神科救急病棟は患者さんの状態変化が激しく流れのはやい病棟です。

精神科って時間がゆっくり流れるイメージがありますが、
精神科救急は別です。

 

なので、ある程度患者さんの状態変化が目に見えて展開が進むのが好きな人は
向いているかもしれません。

観察力がある人

さっちん
ちょっとした変化も見逃さない!
 
これは精神科救急に限ったことではありませんが、
状態の変化が激しい分ちょっとした変化を捉えることが大切です。
 
事前に小さな変化を捉えることで患者さんが辛くなりすぎる前に関わることができます。

自分のメンタルをコントロールできる人

精神科救急に入院している患者さんは症状も強い人が多いので、
こちらの感情が揺さぶられることも多くあります。

普段経験することのない罵声を浴びたり暴力を目撃したり。

 

自分の感情が揺れ動くことは悪いことではありません。

ですが、振り回されすぎずある程度自覚しコントロールできることが大切です。

 

精神科救急病棟に向いていない人

ゆっくりコミュニケーションを取りたい人

さっちん
腰を据えてゆっくり対話することは、
結構難しい・・・

 

精神科救急に入院している患者さんは幻聴や妄想など症状が活発です。

「話す」行為が状態悪化に繋がったり、
コミュニケーションを図ることが難しい時が多い印象です。

また、入院や転入も多い病棟のため、
慢性期病棟に比べかなり忙しいです。

ゆっくり椅子に座ってコミュニケーションは、
できなくはないですが、やりづらいのが実際のところかなと思います。

 

ですので、しっかりコミュニケーションをとって患者さんと解決策を一緒に見つけていきたい!

という看護をしたい場合は、精神科救急では少し難しいことが多いかなと感じます。
(もちろん必要な看護なのですが!)

暴力・暴言を受けることが絶対に無理な人

さっちん
暴言は必ずと言っていいほど
経験します。
 
暴力や暴言、遭遇しないのが一番良いです。

暴力は特に発生する前に事前に防ぐことが大切です。
 
けれど、どうしても暴力や暴言を経験することがあり得ます。
なので、そのリスクが少しでもあり得ることが嫌な方は向いていないかなと思います。
 

 

最後に

いかがでしたでしょうか。

精神科救急病棟の実際を私の体験をもとにまとめてみました。

 

精神科救急はゆったりというよりどちらかというとハードな職場だと思います。

けれど、患者さんがもっとも辛い時に関わらせて頂けるのは有難いことですし、
大事なこと。

少しでも精神科に興味をもってもらえたらなと思います^^

精神科に転職したい、看護師としてのキャリアに迷っている、などなどご相談したいことなどありましたら、公式LINEよりご連絡ください♪

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