【~べき思考】原因はあなたの○○にあった?!手放し方とは

精神科看護師のさっちんです♪

 

Aさん
仕事はちゃんとすべきなのに何やってるの?
こんなことしちゃだめじゃん。
こうすべきでしょ!

 

と、相手や自分に言うこと、ありませんか?

この考え方は、相手も自分も苦しみます。

今回はその原因と手放し方についてみていこうと思います。

 

✔「べき思考」の原因
✔「べき思考」の手放しかた

 

「べき」思考の原因

「べき」思考ってどこからくるんでしょうか。


それは、「過去の体験」、です

あなたの過去に、その思考になってしまうきっかけがあるのです。

過去の体験


例えば、

「私はみんなに良い人と思われなければならない」

こういった「べき」思考があったとします。
この思考が生まれた原因は何なのか。

”良い人”でしかあなたを認めてくれなかった


こういった体験ありませんか?

あなたにとって重要な人、親である場合が多いですが、
ありのままの自分ではなく、
親にとって良い行いをした時だけ褒めてもらえた。

そんな体験があなたの中に根付き、
”良い人でいないといけない”

つまり、

”良い人でいないと認めてもらえない”
”そうでない自分には価値がない”


という思いが根底にへばりつくようになります。

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過去の自分に気づく


自分の本当の気持ちや考えに気づくのはとても難しいです。
なぜなら、それは自分にとって蓋をしたい辛い感情だから。

ですが、
自分を本当に自分らしくさせるのであれば、
傷ついている過去の自分を見てあげる必要があります。

 

私自身傷ついた過去があり、乗り越えてきました。その過程についてまとめています。

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価値観の狭さ

日本は同調圧力の強い国だと思います。
賛成派が多い中反対意見を言うのは勇気が必要だったりしますよね。

そういった「同じ考え方」のコミュニティの中だけで過ごしていると、
その価値観や考え方がどんどん「あたりまえ」になっていきます。

「あたりまえ」の中にいるのはとても居心地がいいし、衝突もないので違う価値観に触れにくくなってしまいます。

それが、余計に今ある考え方や価値観を強くしてしまうのです。

 

「べき思考」を手放せない理由

これまでの自分の否定

つまり、

「自分の考えと違う」=「自分の否定」になるからです。

私は今までこの考え方でやってきてうまくいってきた。
けど違う考え方を突き付けられた。

それを認め受け入れた時、これまでの自分のアイデンティティを否定されたような気持になります。

自分の考えや価値観と違うことを受け入れることは、痛みがともなうことなのです。

なので、それが怖いから「こうあるべき」と強く主張してしまうのです。

 

「べき」思考は自分も相手も苦しめる

「べき」思考は、自分にも相手にも理想を求めます。

その理想が高ければ高いほど、要求が高くなり自分を追い詰めるものになります。

そしてその「べき」思考の背景には、非現実的なものも多いと思います。

”そこまで求めなくてもいいんじゃないの?”
”それはちょっと理想高すぎない?”

というような。

自分でもその非現実的な部分にはどこか気づいている。
非現実的であっても、その理想を追い求めなければ自分の価値を保っていられない。
そして、どんどん苦しくなる。

そして、理想通りに行かない現実や相手に対しどんどんいらいらする。
この悪循環から少しずつ脱していくことがあなたにとって大事なのかなと思います。

 

「べき」思考の手放し方

今までの思考の癖を手放すのはとっても難しいです。
完全には難しくとも、少なくとも「べき」思考から距離をとることはできます。

まずは紙とペンを用意してください。

①状況を書き出す
②その時の感情を数字で表す
③感情に伴って出てきた考えを書く
④その考えの根拠となる事実を書く
⑤③で書いた考えと矛盾する事実を書く
⑥バランスの取れた考えを書く
⑦最後に今の気分を数字で表す


そして、最近の出来事で苦しんだ・困った状況をできるだけ詳しく思い返してください。

 

②その時のあなたの気持ちを一言で表してください。
 そしてその程度を0%~100%で評価してください。

③その感情が芽生えた時に一緒に出てきた考えを書き出しましょう。

④そして、出てきた考えの根拠となる事実を書いてみましょう。

⑤③で書いた考えと矛盾する事実はなかったか思い出して書いてみましょう。

⑥出てきた考えと事実を踏まえ、他にどう考えることができるか?
 バランスの取れた考えを書き出してみましょう。

⑦最後にこの記録を終えての気分を数字で表してみましょう。

 

 

 

具体例をみてみましょう♪

 

①状況
 ●月●日15時。職場での先輩との会話。
 「これって終わってる?終わってないなら
  やっとくね」

 「あ、すみません」と言う私。
②気分
 落ち込み(80%)不安(10%)
③考え
 私は仕事ができていないから、
 先輩に責められている。

 仕事ができてなくて先輩にやらせて
 しまった。嫌われないかな。
④根拠となる事実
 先輩は私の顔をみなかった。
 前にも同じ状況があった。
⑤矛盾する事実
 先輩が顔をみず何かを聞いてくるのは時々
 あること。

 そもそも私の仕事が多かった。
 先輩はその後笑顔で仕事してくれていた。
⑥バランスの取れた考え
 先輩が相手の顔をみずに何かを聞いてくる
 ことはよくある。

 先輩はただ私の仕事量が多いのを心配して
 聞いてくれたのかもしれない。
 前にも似た状況があったし、
 仕事量が多いと感じた時は、自分からも
 周りに頼っても良いのかもしれない。
⑦今の気分
 落ち込み(60%)不安(0%)

と、こんな感じになります。

 

バランスのある考え方が大事

記録をつけていく過程で、
自分が抱いている思考以外にも、
バランスの取れた考え方があること、
そうすることで今の気分が少し変化していること
に注目してみてください♪

そうすることで、自分の思考の偏りに気づくことができます。

偏りがあることで苦しくなることがある。

少しずつ偏りを減らしバランスの良い思考ができると良きです♪

 

べき思考を手放すメリット

ストレスが無くなる

「べき思考」で苦しんでいるのは「自分」
自分自身が一番つらいはず。

これが無くなれば、あらゆるストレスから解放されるはず。

そう思いませんか?

 

人間関係が改善される

「べき思考」は人間関係のこじれももたらします。
相手に自分の「べき」を期待し強要してしまうため、衝突しがち。
そして自分自身も疲弊する。

疲弊すると柔軟な思考ができなくなりますし、余計にべき思考が強まる。

この悪循環の繰り返し。
人間関係も似たようなもつれやこじれ方をしていませんか?

思考のクセを整えることで人間関係も大きく改善されます。

 

 

べき思考は一人では気づきにくい

自分にとっては当たり前だから

これは自分では本当に気づきにくいです。

なぜなら、自分にとってはその思考は「あたりまえ」だからです。

自分にどんな思考のクセがあるのか。
どんな「べき思考」があるのか。
いつからそのような思考があるのか。

ここに一人で気づくことはとても難しいです。

べき思考により自分を守っているから

気付けない理由としてはもう一つ。
「身を守るための思考」でもあるからです。

ずっと自分はその思考でやってきて、何かから自分を守ってもいたのです。
なのでその思考を手放すこと、客観的に捉えることは勇気のいることでもあるのです。

 

最後に

べき思考は、
きっとあなたがあなたでいるために使っていた、
あなたを守るための手段でもあるのです。

ですが、本当の意味であなたを守るのは、
あなたにとって辛くない手段であった方がより良いと思います。

上記で紹介した記録のつけ方。

なんだか辛いな、苦しいな、と感じた時。
あなたの思考の癖がそうさせている可能性があります。
そんな時は、ぜひこの記録をつけて自分を振り返ってみてください。

そして、あなたも相手も苦しめないバランスのとれた考え方もある、
というのを見つけていけるとよいなと思います。

 

何かのお役に立てると嬉しいです。

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