【体験談付き】精神科看護師に向いている人の7つの特徴-現役精神科看護師が教えます-

悩める看護師
精神科ってどんな人が向いてるの?
私でも大丈夫?
 
こんなお悩みを解決します。
 
本記事の内容
・精神科に向いている人の特徴
・精神科看護師についてよく聞かれる質問集

 

 

本記事の信頼性

・新卒で精神科救急就職
・精神科看護歴7年
・精神看護専門看護師取得
・精神看護の大学院修了
・現在、精神科訪問看護師
・カウンセラーとしても活動

 

 

精神科看護師に向いている人の7つの特徴

精神的に安定している

 

さっちん
精神科看護師に向いてる人の特徴、
私の体験ももとにみていくよ!
 

精神科では患者さんの辛い体験や苦しんでいる話を傾聴し、

 

コミュニケーションを図るのが仕事です。

 

そして話を聞くには聞く側の精神が安定していないといけません。

 

自分が辛くて仕方がないのに、相手の話なんて冷静に聞けませんよね。

 

 

自分の心の状態が安定していて初めて冷静に相手の話が聞けます。

 

そうでなければ、一緒にしんどくなり過ぎてしまう可能性があります。

 

>> 精神科看護師の9つのストレスの原因と上手な付き合い方【正直、暴言・暴力がつらい】

 

観察力がある

 

精神科の患者さんは些細な環境の変化にとても敏感で影響を受けやすいです。

 

その上、自分の調子の変化を言葉で伝えることが苦手です。

 

なので、看護師が患者さんの変化に気づきできるだけ早く対応することが求められます。

 

小さな変化に気づくには、普段の患者さんの様子を常に観察し、

 

理解しておくことが重要なのです。

 

私の体験談

精神科救急で働いていたころ。
幻覚妄想があるけれどそれなりに生活できていた患者さん。
「妊娠したみたい、おなかに赤ちゃんがいるのよ」と話し出す。
あれ、突然こんな妄想話し出すなんて、、何かあったのかな・・・

よくよく患者さんの全体像を振り返ると、
便が何日も出ていなかった・・・
便が出ていない、ではなく「赤ちゃんがいる」と表現していたんです。

普段の患者さんの様子がわからなければ、
「ただの妄想でしょう~」と流されていたかもしれません。

言葉を鵜のみにするのではなく、違和感があればきちんとアセスメントすることが大事。

そのためにも普段からの観察は重要です。

 

向上心がある

 

精神科は目に見えない看護技術がとても多いです。

 

コミュニケーションスキルや傾聴スキル、どれもマニュアルはありません。

 

だからこそ、自己流でやってもそれとなくできてしまいます。

 

また精神科は身体科に比べて、

 

”なにもしなかったとしても”患者さんが命を落とすことは少ない領域です。

 

だからこそ、何となく仕事をしていても成り立ってしまうのです。

 

そんな環境でも、自ら「看護技術を磨く向上心」がとても大切になってきます。

 

>> 【精神看護の勉強ポイント】精神科看護歴7年が教えるおすすめ書籍7選!

 

>> 【看護師4年目の私が大学院に合格するまでの道のり】きっかけは辛かった新人時代

 

>> 【看護師が大学院へ行く】実際に行ってみて感じるメリット・デメリット

 

 

忍耐力がある

 

精神科では一般科のように,

 

目に見えて病気が治っていく過程を目で確認することは難しいです。

 

回復の過程を数字で評価することも難しい。

 

だからこそ、治っているのかどうかよくわからない。

 

そして心の調整が良くなるにはとても時間がかかる。

 

なので、自分の看護が効果があるのか・治っているのか

 

これらの判断が難しくじっと待つことがとても大切なのです。

 

気持ちの切り替えができる

 

さっちん
私の気持ちの切り替え方法も
伝えていくよ~!
 

 

 

気持ちの切り替え、精神的安定を保つためにも重要なポイントです。

 

精神科では、暴言や暴力に触れることが多いです。

 

また、辛くて重い話を聴くことも多いでしょう。

 

そんなとき、辛い感情をずっと引きずっていては自分のこころが持ちません。

 

ある程度のところで、気持ちを自分で切り替えられることが大切です。

 

自分の気持ちをコントロールし安定できてこそ、

 

良い看護ができると思います。

 

>> 精神科看護師の9つのストレスの原因と上手な付き合い方【正直、暴言・暴力がつらい】

 

私の気持ちの切り替えプチ紹介

・同期にひたすら話を聴いてもらう
・先輩に相談する
・とことん泣いて感情を出し切る
・自分の患者対応を客観的に振り返る
・改善点を書き出す
・良かったところを書き出す
・とにかく寝る
 
自分なりの気持ちの切り替え法を持っておくのがおススメ!

 

人間に興味がある人

 

人間に興味があるか、これは結構大事。

 

目の前にいる人がどんな人生を歩んで何を感じているのか、

 

それらにどれだけ興味をもち尊重してコミュニケーションがとれるか。

 

相手に興味を持てなければ、コミュニケーションなんてとれませんし、

 

その態度は必ず相手に伝わります。

 

精神科に来ることで、人への興味が増すかもしれませんし、

 

最初から「人への興味がないと絶対ダメ!」というわけではありません。

 

きっと精神科に興味がある時点で、何かしら人への関心があるのだと思います。

 

冷静に判断できる人

 

精神科はゆったりしているイメージがありますが、

 

いつなんどき急変がおきるかわかりません。

 

それは、身体的な急変だったり暴力だったり、あるいは自殺未遂だったり。

 

暴力が起きたり自殺未遂に遭遇した場合、冷静に判断し対応することが求められます。

 

身体の急変と違い、暴力や自殺未遂などはなかなか遭遇する機会が少なく

驚くかもしれませんが、落ち着いて対応していくことが大切です。

 

精神科看護師に向いている人-まとめ―

 

私の経験に基づく独断と偏見で、

 

精神科看護師に向いている人をまとめてみました!

 

・精神的に安定している
・観察力がある
・向上心がある
・忍耐力がある
・気持ちの切り替えができる
・人間に興味がある
・冷静に判断できる

 

>> 【精神看護の勉強ポイント】精神科看護歴7年が教えるおすすめ書籍7選!

 

>> 【看護師4年目の私が大学院に合格するまでの道のり】きっかけは辛かった新人時代

 

>> 【看護師が大学院へ行く】実際に行ってみて感じるメリット・デメリット

 

>> 精神科看護師の9つのストレスの原因と上手な付き合い方【正直、暴言・暴力がつらい】

 

精神科看護師についてよく聞かれる質問-Q&A-

精神科におけるストレスって?

さっちん
乱暴な言葉を何時間も言われ続けたり。
暴力を目の当たりにするのもストレス・・・
 
 
暴言暴力を受けたり目の当たりにすること
 
精神科の患者さんは自分の気持ちをうまく伝えることが苦手な人が多いです。
 
だから、いらいらして攻撃的になったり手が出てしまったり。
 
妄想の対象になってしまったら、みんなの前で自分の悪口を言われたり攻撃を受けます。
 
病気による症状とわかっていても、やはり落ち込みますしストレスです。

 

>> 精神科看護師の9つのストレスの原因と上手な付き合い方【正直、暴言・暴力がつらい】

 

精神科で一番大変なことってなに?

 

さっちん
「正解がないこと」かな。
 
「正解がない」こと
 
精神科は身体の病気のように目に見える傷や回復していく様子、数値での評価などができません。
 
それゆえに、何の看護が正しいのかわからず常に迷いながらすすめます。
 
なので、この看護は合っているんだろうか、間違っているんだろうか、、、
 
正解がないのでとても不安です。
 
その中で、試行錯誤し自分を振り返りながら看護を続けていくことが、一番大変なことかもしれません。

 

精神科のやりがいってなんですか?

さっちん
患者さんと長期で関われる。
「あなたに話を聞いてもらえてよかった」と言ってもらえること。
 
 
患者さんと長期で関わり変化をみられること
 
精神科の患者さんは経過が長く、数か月から年単位で関わることが多いです。
 
時間をかけて関係性を築き、患者さんの変化を見ることができます。
 
そして、感謝されるとき、「やっててよかった」と心の底から思えます。
 
一人の患者さんにこれだけ長期で関われるのは、精神科ならではかもしれません。
 

 

精神科の夜勤って暇なの?気を付けることは?

さっちん
身体科に比べて時間的ゆとりはあります!
病棟によっては夜間入院を受けたりも・・・
 
比較的落ち着いている、けど入院を取る場合も
 
身体科に比べて夜間に点滴の交換などはほとんどありません。
しかし、寝れない患者さんがいた場合大声をあげたり時に暴れたりし対応が必要な時もあります。
 
また、病棟によっては夜間の緊急入院を受け入れているところもあるので、
その場合だと全く休憩が取れない時も・・・
 
あとは「自殺」。
夜間、ラウンドしていたら縊首していた、なんてこともあり得なくないのが精神科。
 
そんな急変対応も時にはもとめられます。
 
私の体験談
私は精神科救急で勤務していたので、夜間は最大で4件~6件入院を受け入れていました。

4件入院があった日なんて、仮眠はほとんど取れず。

暴れたりする人もいるので、当直の先生や応援スタッフを呼んで

鎮静をかけたり・・・

精神科救急は何かと忙しい夜勤が多かったです。

 

看護技術は身につくの?

 

さっちん
ある程度の経験は積めます!
けどやはり、十分とは言えない・・・
 
看護技術の経験はできるが定着はしない
 
精神科は身体科より看護技術を実施する機会は少ないです。
 
採血や点滴などの処置はありますが、身体科より頻度は少なく、
 
技術を定着させられるかというと、微妙です。
 
経験はできるが定着はしない、というのが正直なところです。
 
以下に、精神科で経験した看護技術について触れていますので、
 
興味のあるかたはどうぞ!
 
 

 

精神科ってコミュニケーションが得意じゃないといけない?

さっちん
全然だいじょうぶ。
最初から得意な人なんていません。
 
自分なりのコミュニケーションスタイルを

 

精神科ではコミュニケーションがとても大事。

 

ですが、最初からうまい人なんていません。

 

経験を積みながらコミュニケーション技術を磨いていけば大丈夫!

 

あとは、個々人の個性を活かしたスタイルも見つけていけるとなお良しです。

 

・陽気なキャラを活かしている人
・穏やかな雰囲気を活かしている人
・お母さん的なポジションを活かしている人
 
などなど。
 
自分の雰囲気や年齢、病棟でのポジションなどさまざまなものを活かしていくことも一つです。

 

最初から精神科だと転職しにくい?

さっちん
まったく問題ありません!
 
問題なし。私は訪問看護を立ち上げました。
 
・美容クリニック
・一般企業
・料理人
・訪問看護の立ち上げ
・看護学校の教員
 
私の知り合いだけで、上記の転職をした人たちがいます。
 
私も、知り合いと共に精神科訪問看護を立ち上げました!
 
「精神科だと転職しづらい」なんてことは全くないので、
 
自分のキャリアを築いていきましょう。
 

 

精神科から一般科にいける?

こちらも問題なし!

 

私の同期や先輩をみても、10年くらい精神科をしてから初めての一般科に

 

異動した人もいます。

 

しかしやはり慣れるまでは大変。

 

それでも慣れれば精神科より一般科のほうがいい、という人も結構います。

 

むしろ、コミュニケ―ション技術は一般科で重宝されると聞くので、

 

精神科から一般科にいくのは全く問題ないと言えます。

 

 

キャリアアップはできる?

さっちん
大丈夫!
私は精神看護専門看護師となり、
訪問看護の管理者をしています!
 
精神科に就職すると身体がみれなくなるし、
キャリアアップもしづらいんじゃ・・・
というイメージがあるかもしれません。
 
けど、大丈夫!
 
私は、大学院に進学し精神看護専門看護師となりました。
 
翌年には、精神特化の訪問看護を仲間とともに立ちあげ、管理者をしています。
 
キャリアアップはきちんと行動さえすれば可能です!

 

>> 【看護師が大学院へ行く】実際に行ってみて感じるメリット・デメリット

 

 

>> 【専門看護師になりたい】大学院の選び方と私が選んだ時のたった一つの理由

 

>> 【看護師4年目の私が大学院に合格するまでの道のり】きっかけは辛かった新人時代

 

最後に

 

以上、精神科看護師に向いてる人の7つの特徴を私の経験をもとにまとめてみました!

 

いろいろ書きましたが、最終的には「精神科に興味がある」これだけで、大丈夫!

 

精神科に転職したいときは、いろんな転職サイトや周りの先輩から情報を集めてみましょう!

 

 

参考記事

 

>> 【精神看護の勉強ポイント】精神科看護歴7年が教えるおすすめ書籍7選!

 

>> 【看護師4年目の私が大学院に合格するまでの道のり】きっかけは辛かった新人時代

 

>> 【看護師が大学院へ行く】実際に行ってみて感じるメリット・デメリット

 

>>【新卒で精神科に就職しても大丈夫?】結論、大丈夫。現役精神科看護師が語ります!

 

>> 精神科看護師の9つのストレスの原因と上手な付き合い方【正直、暴言・暴力がつらい】

 

病棟だけでなくいろんなキャリアの看護師と交流したい!

そんな方は、以下の記事も参考にどうぞ。

 

>> 様々なキャリアをもつ看護師の集まり「ArchNurse」

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